こんにちは、製薬研究員のMasuです。
製薬企業の研究者がどんな仕事をしているのか、意外と知られていないですよね。
このページでは、製薬企業で実際に働く筆者が、各部門の仕事内容を解説します。
ぜひ自分の未来描写や就活などに役立てて下さい。
合成
その名の通り、合成研究員は薬の成分の合成を行います。
←左の図は、ロキソニンという痛み止めに使用される薬の構造です。
このような薬を、合成研究員は作ります。
ただやみくもに作るのではなく、その”化合物”のどの構造が薬の効果に効いてくるのか、効かせたい組織に移行させやすくなるのかを、データをまとめつつ、傾向を探りつつ作っていきます。
最終的な薬物の構造を決めるのは合成研究員なので、最も重要と言っても過言ではないほど大事な仕事を担います。
薬理
薬理研究員は、”薬の効果”を主に調べます。
まずどうしたら薬の効果を調べることが出来るか、評価系というものを作ります。
その評価系を用いて、合成研究員が合成した化合物を薬理研究員は、細胞やマウスなどの動物に投与することで薬の効果を調べます。
薬理研究員は他の研究員に比べ、最も大変といわれます。
どのような病気に対して薬を作るのかテーマを決める役割を持ち、その評価系を作り上げ、評価まで行わなければならないからです。
ただしその分やりがいはありますし、会社からの評価も高くなりやすい傾向にあります。
どんな薬をつくるか自分で決められるのはいいですよね!
薬物動態
薬物動態研究員は、薬が体内でどのような動きをするのかを調べます。
例えば頭痛の薬を飲んだとして、その成分が脳に行っていなければ意味がないですよね?
薬物動態研究員は効かせたい部分に薬が本当に届いているか調べるために、
動物に薬を投与し、組織中の薬物濃度を測定することで調べます。
また主な仕事は、血中の薬物濃度を調べ、そこから薬効と結びつけるような解析を行います。
ですので解析の仕事を行う事が多く、薬物動態研究員には頭がいい人が向いていると思われます。
製剤
製剤研究員は、薬の形をつくる仕事です。
皆さんがみる薬の形(錠剤、カプセル、粉末)は全て、製剤の研究員が作ります。
製剤研究員のもとには効果を示す薬の粉(原末といいます)が届き、これをどのような薬にするか考えます。
それぞれの薬の形でメリット・デメリットがあるため、この薬はどのような形にするのが適切かを考えながら作ります。
パッケージも作ることが出来るみたいなので、なかなか夢のある仕事ですよね。
最後に
いかがでしたでしょうか。
それぞれの研究員の役割が分かったのではないかと思います。
これをもとに、ぜひ就活などに役立ててください!
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